退化

 なんだかここ二週間くらいですっかり知性が退化したような気がする.数年前なら文学と共に生きていこうと思って毎日何かは書いたり読んだりしてたわけだけど,そんな習慣も衰えて,ただ散歩したりごろごろしたりするのが趣味の何も考えてない人間になってしまった(とはいえこれは以前も書いたことではないか.そう,僕はいつも何も考えていない.ただ考えていたふりをしているだけだ).とまれここ二週間の読書とか活動をここに記しておくのも悪くはないだろう:
1)ソニックヒーローズのラスボスを倒した;
2)シェリングの自由論などを読んだ;
3)ガッチャマンクラウズ一期を見た;
などなど.ソニックヒーローズをクリアしたのは僕の青春時代を本当に終わらせた感じがしたし,シェリングの自由論というか中後期のシェリングは,自分の好きな大陸系哲学者――スピノザ,九鬼,メルロ=ポンティドゥルーズ――すべてと関係している感じが最高だったし,ガッチャマンクラウズゼロ年代的なものを上手くまとめあげたうえでその延長にあるものを示しているように感じて,10年代を代表するアニメのひとつだと言っていいくらいの傑作だと思った.
 やがて永劫の中に消えていくだろういま/ここで僕が感じている日々のニュアンス.それは全体として,何の新しい感性ももたらさない日々,もはや世界は変わり得るという希望を持つこともなく,ひたすら青春時代の延長上の世界で伏線を回収し続ける幸せな日々だった.