2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

振り返って

ふとしたきっかけで人生を振り返ってしまう瞬間というのは誰にでもあって,自分の場合,それは数学検定の内容がほとんど高校数学だと言ったことが引き金だった.考えてみれば,高校の科目というのは本当に簡単なことしかしていない.けれども高校に入った途…

障害

けっきょくのところ自分が発達障害だから発達障害っぽいひとが好きなんじゃないかという身も蓋もない話が真実っぽいことに気づいてしまって,頭を抱えている.というのは,自分の趣味とか嗜好というものは,もっと別のところ――幼い時に摂取したコンテンツと…

なんか

サブカルチャーのことを大衆文化だと勘違いしてた時期が僕にはあった.というのも高校の頃,クラスの大半の人はアニメを観ていたからで,サブカルチャーを知っていれば誰とでも会話できるんだとてっきり思い込んでいたのだけど,サブカルチャーというものは…

自分探し

自分探しを馬鹿にするようなことを言うひととは仲良くなれないなと思う.というのはそんなことを言うひとたちはみんな人生にちゃんとした足場――精神的なものであれ物質的なものであれ――を持っているわけで,自分のことは棚に上げて,自分探しをするような人…

だいがく!

大学のとある授業のTAをやってるのだけど,授業が終わって学生が去って行った後の空っぽの講義室で先生が,誰も言うことをちゃんと聞いていない,とほとんど目を吊り上げながら言った.僕個人としてはそんなことできれられても,とまず思ったし,講義を聞き…

瞬間

数百億年後にビッグクランチが起きるという俗悪な記事を読んで,そういえばはるか未来には人類は滅ぶんだということに思い至り,なんだかすべてが空しいような気分になってきたのだけど,しばらくたつと,たとえ人類が永遠のものだったとしてもすべては空し…

半端

最近になってようやく僕は中途半端に生きることができるようになったと思う.というのは,それまでの僕は色々なものにそのたびごとに区切りをつけないと気が済まなかったからで,ふたつある家の鍵のうちのひとつを部屋の中で失くしたまま外に出るのには耐え…

通じなさ

友人がそれぞれに疲弊していて,僕はそんな彼らの間ではなるべく明るく振る舞って,世界には面白い側面もあるということを示そうとするのだけれど,死にたいという言葉に対しては,死ねたらいいよね,でも死にたくなるような重い気分と,死にたさと,行為と…

くつじょく!

コミュ力のあるひとたちが発言しまくってるような場面で僕はしばしば何も話せなくて,話せることが見つかったときには,話題はすでに別のことに移っていたりする.そんな時,とてつもないくつじょく感が押し寄せてくるのだけど,こればかりはどうしようもな…

ポモポモ

ユリシーズを読み返してると,登場人物が教養に溢れていて,世界がこれくらい豊かだったらいいのに,という気分になった.もちろん,当時のダブリンの衛生はとても悪かったのは知っているし,世界は今よりもずっと偏見だらけだったことも知っている.けれど…

幸せの最小のイメージ

思い返してみれば,昔から,幸せの最小のイメージというものに興味があったのかもしれない.何重にも守られたありふれた幼年時代,うとうととしているときにふと見る抽象的なイメージの記憶,友人とのちょっとしたやり取り,あるいはドストエフスキーと村上…

複数

僕は本を読むのが好きで,本当に好きな本は下宿の机の引き出しに入っているのだけど,そこそこ大切な本は実家に置くことにしている.そうすることで実家が第二の秘密基地になる.というのは,同じ場所にたくさん本を置いていても,ふだん読み返す本は一番大…