世の中のひとを見るたびに嫉妬がつのってく.それは僕が教養を形成するにあたって利用した回路でもあるのだけど,それにしても僕は嫉妬ばかりしていて,何かに乗り遅れるのをひどく恐れている.もうこれ以上君はどこかに行く必要はないんだ.そう自分に言い聞かせることでなんとか落ち着きを取り戻す.九鬼周造が引用し,サイコパスでも引用されたプルーストのフレーズが僕を掠め,信仰のうちに生きようという思いになる.そして次の日また嫉妬する.